抗酸化物質〜果実の色とりどりの美しい色に含まれる物質こそ人類の元気成分
ドライフルーツの原料、果実こそ自然界が生んだ優れた恵みです。自然界の摂理で果実は自らを甘くおいしくし、色鮮やかに目立たせることで、鳥や動物が見つけ、好んで食べ種がほかの場所へ運ばれることで全世界に広がっていきました。
現在では、果物は幾万種類に及んでいます。
赤、黄色、橙色、紫色 非常に美しい果物の色。実はこの色素にか、すぐれた効果があるのです。植物の色素には、人間の抗酸化システムの酵素と同じ働きをする物質、植物が自分自身を紫外線から防御するための物質が、含まれています。
植物も、人間が体内で健康を脅かす幾多の害と絶えず闘っているように、自ら活性酸素の除去のために働いています。ところで、多くの人に好まれる赤ワインも、原料のぶどうは、太陽を浴びれば浴びるほど、その紫外線を浴びることで発生する活性酸素を撃退するために一生懸命ポリフェノールと呼ばれる抗酸化物質を作っています。そのおかげで赤道直下の強い日射しを浴びたぶどうを原料にすると、ポリフェノールの含有量の高い赤ワインが製造されるのです。
りんごやバナナや桃の皮をむいておくと茶色に変化します。これは、空気中の酸素によって酸化されるという現象です。皮をむくと酸化することからも、それぞれの皮の色素に抗酸化物質があることがわかります。果物自体が、活性酸素を撃退するために自らの体内で生み出した抗酸化物質こそがこの色素なのです。
ドライにすると、果物本来が持つビタミンCの抗酸化効果は期待できません。しかし、果皮や奥案に含まれる抗酸化物質を、ドライフルーツ少量で果物1個分丸ごと補給できます。ドライフルーツは、カロリーが高いと敬遠されている方もいらっしゃるでしょうが、果物100g分をドライ加工すると重量は4分の1から3分1、25gから33gになるので、カロリーも低くなります。
他の食品と上手に組み合わせながら、すばらしいパワーを補給しましょう。ドライフルーツの健康法で大事なことは、食べすぎないということです。毎日ひとつまみ分のドライフルーツを食べて、体内から活性化をはかり若返りましょう。
果物の色素と成分
色素 | 果実 | |
赤色 | りんご、プラム、いちじく、桃など | カロチノイド。 活性酸素の抑制、免疫力を高める働きをします。 体内では作れない成分で、皮 をむいて酸素に触れると破壊されやすい性質を持っています。 |
黄色 | パパイア、マンゴー、パイナップル、 バナナ、 梨など | エリオシトリンと呼ばれるフラボノイドのひとつ。 抗酸化作用の中でも脂質の過酸化を抑制 します。 ガン、老化予防、 糖尿病にもパワフルな働きをします。 |
橙色 | 柿、みかん、あんずなど | ベータクリプトキサンチン。 強力な発ガン抑制作用があることがわかりベータカロチンの約 5倍の威力を持っています。 1日の適正量1gでガン予防に効果的です。 |
紫色 | ブルーベリー、ぶどう、プルーン、クランベリーなどのベリー類 | アントシアニン。眼精疲労ばかりでなく血管の弾力性を増やす作用や抗酸化作用があります。 緑茶に含まれるカテキンと同じくらいのパワーがあり、ガンや動脈硬化予防にすぐれています。 |